東京都千代田区に本拠を置く人事院は、国家公務員に対するカスタマーハラスメント(カスハラ)を防ぎ、職員が能力を発揮できる勤務環境を確保するため、新しい人事院規則を制定したと発表しました。この規則は2026年10月1日から施行され、各府省に対して具体的な対策を講じることが義務化されます。
新規則では、公務員へのカスハラを「行政サービスの利用者による言動」「社会通念上の許容範囲を超えるもの」「職員の人格や尊厳、勤務環境が害されるもの」という3つの要件をすべて満たすものと定義しました。対象は一般市民だけでなく、事業者、報道機関、地方自治体、議員なども含まれます。
具体的な禁止行為の例としては、暴行や中傷などの身体的・精神的な攻撃に加え、SNSへのプライバシー情報の投稿、土下座の強要、執拗な繰り返し質問などが挙げられています。SNS上で悪評を流布することをほのめかして職員を脅す行為も、カスハラに該当します。
各府省には今後、職員を保護する方針の明確化と周知、相談体制の整備、さらには悪質な事案への対処手順の策定などが義務付けられます。民間でのカスハラ対策義務化に合わせ、行政の現場でも職場環境の適正化を急ぐ方針です。
人事院は、正当な苦情を排除するものではないとしつつ、認定を抑制的に行いながらも、職員の尊厳を守り信頼回復に努めるとしています。



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