静岡県立病院機構は5月8日、入院中の乳児に薬剤を誤投与して重篤な障害を負わせたとして、静岡県立こども病院の男性医師(49)を減給の懲戒処分としました。薬剤を投与された乳児は、その10カ月後に亡くなっています。
事案が起きたのは2021年1月、静岡県にある同病院にて、急性白血病で入院していた生後3カ月の乳児に対し、本来は静脈内へ投与すべき抗がん剤を、誤って脊髄付近の髄腔内に投与しました。この誤投与により乳児は自発呼吸が不可能な状態となり、10カ月後に死亡しました。
同病院が2022年2月に公表した再発防止策では、事故の要因として2つの問題を指摘しています。1つは、抗がん剤治療の頻度が少ない集中治療室で処置が行われた際、本来は持ち込むべきではない静脈内投与用の薬剤が処置室に存在したこと。もう1つは、薬剤の受け渡し時に医師と看護師の間で適切な確認がなされなかったことです。
この件に関し、男性医師は2025年12月に業務上過失致傷罪で略式起訴され、罰金50万円の略式命令を受けてすでに納付しています。今回の懲戒処分では、男性医師が減給となったほか、当時の院長と診療部長が文書による厳重注意を受けました。
静岡県立病院機構の坂本喜三郎理事長は「医療に携わる者としてあってはならない重大な事案であり、重く受け止めている」とコメントし、再発防止に向けて職員一丸となって取り組むとしています。



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