兵庫県は2026年5月18日、はりま姫路総合医療センター(姫路市)において、当時入院していた70代の男性患者に対する肺がんの疑いを見落とす医療事故があり、その後男性が死亡したと発表しました。
県は、この見落としによって適切な治療を開始する時期が遅れたと認め、遺族に対して損害賠償金891万1000円を支払う方針を明らかにしています。
県病院局の発表によると、同センターの前身にあたる病院で2022年1月と3月、男性が別の病気で入院した際にコンピューター断層撮影装置(CT)検査を実施しました。その際、肺にしこりが発見され、放射線診断科の医師らがその旨を記載した報告書を作成していましたが、当時の担当医がこの報告書を確認していなかったということです。
男性は一度退院したものの、2023年5月に肺炎の疑いで同センターに緊急入院した際、ステージ3の肺がんであることが判明しました。この時点で過去のCT検査結果の見落としが発覚し、県は男性と家族に謝罪を行いましたが、男性は2024年8月に病状が悪化し、自宅で亡くなりました。
県の担当者は「見落としが起きなければ、肺がんの可能性を視野に入れてさらに詳細な検査等を行うことが可能だった」と説明しています。また、杉村和朗県病院事業管理者は「大変申し訳なく思う。医療安全対策への取り組みを進め、再発防止に努める」とのコメントを発表しました。



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