熊本県熊本市が個人情報を漏えいした事案、あるいは漏えいの恐れがある事案が、2025年度までの5年間で合計165件に達していることが、読売新聞による同市への取材で判明しました。これは単純に計算すると、11日に1件の割合で発生していることになります。2026年度に入ってからも、6月22日時点で既に22件が確認されるなど増加の傾向がみられており、市は過去の事例を検索できるデータベースを本年度中にも構築するなどの再発防止策を進める方針です。
市によりますと、書類の紛失や誤送付といった個人情報の漏えい、またはその可能性が生じた事案は、前年度に41件発生しました。この41件のうち、個人の権利や利益を損なう恐れがあり、国の個人情報保護委員会への報告義務が生じる事案は合わせて9件ありました。その中で、小学校で発生した健康診断票の紛失事案2件においては、学校側が事態を把握してから同委員会へ報告するまでに23日から409日を要していました。いずれも5日以内を目安とする報告期限を大きく超過しており、市教育委員会は、報告義務があることへの認識が不足していたと説明しています。
個人情報の漏えいおよびその恐れがある事案の発生数を年度別にみると、2021年度が26件、2022年度が34件、2023年度が20件、2024年度が44件となっています。
2026年度についても、戸籍や資産関係の書類が含まれる「生活保護台帳」の紛失や、固定資産税の納付書の一部を誤って発送する事案など、既に22件が確認されています。このうち生活保護台帳の紛失は2025年7月に判明したものの、発見されないまま放置され、2026年4月になって個人情報保護委員会へ報告されました。市は、重大な事案であるという認識や報告義務に対する理解が十分にできていなかったとしています。
市は本年度内にも、過去に発生した事務処理の誤りに関する事例を検索できるデータベースを作成し、同様のミスの再発防止に役立てる考えです。さらに、ペーパーレス化の推進や研修の実施などを通じて、事務ミスの削減に努めるとしています。


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