自治会が管理する現金をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた元滋賀県長浜市議会議員の押谷與茂嗣被告(78)の判決公判が18日、滋賀県大津市の大津地裁でありました。徳井隆一裁判官は、市議の立場に乗じた犯行は「卑劣で悪質だ」として、押谷被告に懲役2年4ヶ月(求刑懲役4年)の実刑判決を言い渡しました。
判決によりますと、押谷被告は市議会議員に在職中で同市野瀬町自治会の理事を務めていた2021年5月〜9月、自治会が管理する神社の社を造るための寄付者への謝礼や、長浜市が公共工事として行った上下水道工事の費用などを自治会が負担するよう装うなどの方法で、自治会からあわせて905万円をだまし取ったとされています。
これまでの公判で弁護側は、現金を受け取った事実はないとして無罪を主張し、自治会の会計管理がずさんであるとしてその責任を転嫁していると訴えていました。
しかし徳井裁判官は判決理由で、現金を手渡したとする自治会側の証言は出金記録などと整合しており信用できるとして、計3回の詐欺行為を認定しました。いずれの事件も詐欺が成立するとした上で、「被告は当時、野瀬自治会の理事のみならず、長浜市議会議員としても活動しており、自治会内でも相応の影響力を有していた」「いずれの犯行も被告人の立場に乗じて自治会長から多額の現金をだまし取る卑劣で悪質なものといえる」と指摘しました。
さらに、発覚を免れるために被告が知人に虚偽の領収書を作らせた手口は巧妙で悪質性が高いとし、350万円は返金されているものの、不合理な弁解を重ねる被告の姿勢などから実刑は免れないと結論づけました。



コメント