大阪入管での後ろ手錠骨折訴訟 控訴審で国に88万円の賠償命令

大阪府大阪市住之江区にある大阪出入国在留管理局に収容されていた際、後ろ手に手錠をかけられて骨折したとして、日系ペルー人の男性が国を相手に216万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が2026年6月25日、大阪高裁でありました。田中健治裁判長(柴田義明裁判長代読)は、国に対し88万円の支払いを命じました。1審の大阪地裁判決(2025年4月)が命じた11万円の賠償から増額された形となります。判決の中で田中裁判長は、男性が受けた精神的苦痛は甚大であると言及しました。

判決によりますと、男性は入国管理局に収容されていた2017年12月20日から21日にかけて、職員の指示に従わずに暴れたため、2回にわたり後ろ手に手錠をかけられ、その間に腕を骨折しました。

大阪高裁は、午後9時過ぎから翌日の正午前まで続いた2回目の後ろ手錠について、手錠の使用から約1時間40分が経過した午後11時前の時点において、男性は粗暴な行動をとっておらず、手錠をかけ続けなければ制止できない状況にはなかったと判断しました。その上で、それ以降の約13時間に及ぶ手錠の使用を違法と認めました。

さらに、男性の骨折については、入国管理局の警備員が手錠の状態を確認しようとした際、男性の腕を抱え込んだことで相当な外力が加わって発生したと認定しました。なお、1審判決では2回目の手錠のうち6時間分のみを違法とし、骨折に対する国の責任は認めていませんでした。

男性は1審判決の前に死亡しており、親族が裁判を引き継いでいました。男性の代理人は、戒具の使用が必要最小限でなければならないとした点について大きな意味があると述べており、大阪出入国在留管理局は、今後の対応を協議するとしています。

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