埼玉県警が、公職選挙法違反(買収)の疑いで埼玉県長瀞町の鈴木日出男町長(66)を書類送検していたことが分かった。捜査関係者への取材で明らかになった。
鈴木町長は元秩父市職員。2023年4月の長瀞町議会議員選挙で初当選し、その後1期途中で辞職。2025年6月の長瀞町長選挙で初当選した。
問題となったのは、町議選と町長選での選挙運動をめぐる対応。町議選では、法定の上限である35人を超える延べ58人の選挙運動員に対し、計66万円の報酬を支払っていたという。
また、町長選では報酬の支払いが認められる「労務者」8人が選挙カーを運転するなど、選挙運動にあたる可能性のある行為をしていたことも明らかになっている。
鈴木町長は2025年12月の記者会見で「確認漏れだった」として謝罪。超過分の報酬については運動員から返還を受け、町選挙管理委員会への報告書を修正したと説明していた。
この問題を受け、長瀞町議会は3月11日、町長の給与を4月から任期満了となる2029年7月まで半額とする議案を可決している。
埼玉県長瀞町の鈴木日出男町長が公選法違反の初公判で起訴内容を認める
2023年の長瀞町議選と2025年の町長選において、複数の選挙運動員に対して報酬として現金合計78万円を支払ったとして、公職選挙法違反(買収)の罪に問われている埼玉県長瀞町長の鈴木日出男被告(66)の初公判が9日、さいたま地裁(並河浩二裁判官)で開かれました。鈴木被告は「間違いありません」と述べ、起訴内容を認めました。検察側は懲役2年を求刑し、弁護側は罰金刑を求めて即日結審しました。判決は7月2日に言い渡される予定です。
検察側の説明によると、選挙運動員は鈴木被告の中学校の同級生らで、街頭演説の会場などでビラを配ったり手を振ったりする選挙運動への報酬として、それぞれに現金6万円ずつが渡されました。検察側は、鈴木被告が事前の立候補者説明会に出席していたことなどから「違法性を十分に認識していた」と指摘し、「民主主義を根幹から揺るがす」と主張しました。
一方で弁護側は、選挙を支えてくれたことへの感謝として報酬を支払ったものにとどまり、「投票行動を左右するものではない。悪意はなく過失だ」と主張しました。また、鈴木被告が町長任期中の報酬を50%減額していることや、辞職勧告決議が否決されていることなどを挙げ、罰金刑が適当であり「失職は酷だ」と訴えました。
鈴木被告は最終意見陳述において、「長瀞には課題が山積しており、許されるのであれば町政を担っていきたい」と述べました。
起訴状などによりますと、鈴木被告は2023年4月の町議選で選挙運動員7人に対して現金合計42万円を支払い、2025年6月の町長選でも同様に選挙運動員6人に対して報酬として現金合計36万円を支払ったとされています。
埼玉・長瀞町長の鈴木日出男被告に有罪判決 公選法違反の罪で7月15日付の辞意表明
埼玉県長瀞町の町議選と町長選を巡り、公職選挙法違反(買収)の罪に問われた町長の鈴木日出男被告(66)の判決公判が2026年7月2日、さいたま地方裁判所で開かれました。並河浩二裁判官は「選挙の公正を害した程度は小さくない」として、懲役2年、執行猶予5年(求刑懲役2年)の判決を言い渡しました。
判決によりますと、鈴木被告は2023年4月の町議選に立候補した際、選挙運動員ら7人にビラ配りなどの報酬として現金計42万円を渡し、2025年6月の町長選でも選挙運動員ら6人に報酬として計36万円を渡したとされています。合わせて13人に計78万円を支払い買収したとして、同法違反の罪に問われていました。
裁判の中で並河裁判官は、「買収した人数、金額はいずれも少なくなく、民主主義の根幹である選挙の公正を害した」と指摘しました。一方で、被告に前科がなく、被告なりに反省の態度を示していることなどを考慮し、執行猶予付きの判決としました。
鈴木被告は「判決の結果については真摯に受け止め、控訴はしない」としながらも、「今は大変なショックを受けており、コメントできる状況にはございません」とする談話を発表しました。また、判決後に発表したコメントでは町民へ謝罪した上で、「町政の混乱や停滞を招くことは避けなければ」として、2026年7月15日付で町長の職を辞する意向を示しました。
鈴木被告は2023年4月の町議選で町議に初当選した後、2025年6月の町長選に町議を辞して立候補し、初当選していました。



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