千葉県は2026年5月20日、文化庁の補助金を活用して進めていた国指定重要文化財「旧御子神家住宅」(成田市)の保存修理事業において、不適切な事務処理があったと発表しました。これにより事業の一部が補助金の対象外となり、県は費用の一部にあたる74万3000円を一般財源から支出する事態となりました。
県文化振興課によりますと、補助対象には事業の報告書300部分の印刷製本費が含まれており、2026年3月16日までの納品が義務付けられていました。この報告書は、1ページ目の序文を県の担当職員(当時)が執筆し、残りの工事記録を業者が作成する分担でしたが、職員が自身の執筆作業を後回しにしたことで提出が遅れ、実際の納品は同年5月15日にずれ込みました。
さらに該当職員は、報告書が未完成であるにもかかわらず、すべての事業が完了したとして決裁手続きを行い、業者への支払い処理も済ませていました。その後、2026年4月に文化庁から報告書の提出要請を受けたことで一連の事態が発覚しました。職員は県の聞き取りに対し、履行期限の順守を安易に考えていたとして深く反省している旨を話しているとのことで、県は処分も含めて検討しています。
千葉県環境生活部の古谷野久美子次長は「県民の信頼を損なうことになり、深くおわびする。再発防止に努める」と謝罪しました。なお、同住宅の耐震対策や屋根のふき替えなどの工事自体は、2024年度から2025年度にかけて予定通り完了しているということです。


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