総務省が発表した地方公務員給与実態調査のデータを基に、地方公務員(一般行政職、教育公務員、警察職などの全職種平均)の定年退職金について、2015年と2025年の支給額を比較した結果が明らかになりました。調査によると、過去10年間で47都道府県すべての自治体において定年退職金の平均額が下落していることが判明しました。
最も下落率が高かったのは和歌山県で、唯一の2桁台となる16.2%の減少を記録しました。和歌山県は2015年時点では平均支給額が2406.2万円と全国5位の高水準にありましたが、10年間で約400万円減少し、2025年には2015.6万円まで落ち込んで全国最下位へと転落しています。また、関西圏や中国地方の自治体、大都市圏である東京都(7.2%減、2154.5万円)、神奈川県(9.1%減、2156.8万円)、大阪府(8.1%減、2152.2万円)などでも軒並み下落傾向がみられます。かつて全国最高の2497.0万円を支給していた兵庫県も8.9%減少して2273.6万円となりましたが、元々の水準の高さから全国2位の座を維持しています。
一方で、減少を最小限に抑えた自治体もあります。下落率が最も低かったのは岐阜県で、0.0%の減少(2015年:2203.9万円、2025年:2203.4万円)とほぼ横ばいを維持しました。岐阜県は10年前の支給額が全国最下位でしたが、水準を維持したことで2025年には34位まで順位を上げています。このほか、新潟県(0.3%減)や岩手県(0.6%減)など、中部地方や東北地方では減少幅が小さく留まる傾向がみられました。さらに、下落率を3.2%に留めた静岡県は、2025年の定年退職金において全国で最も高い水準へ浮上しています。
公務員の退職金は依然として民間企業を上回る水準にあるものの、大都市圏を含めて減少が続いており、自治体ごとの金額や変動の差が明確になる転換期を迎えています。



コメント