小学校の水泳授業で小4男児が溺死した事故 当時の校長に禁錮2年執行猶予4年の有罪判決 高知地裁

高知県高知市立長浜小学校4年の男子児童が2024年7月、中学校のプールを使用した水泳の授業中に溺れて亡くなった事故で、業務上過失致死の罪に問われた当時の同小校長、中村仁也被告(56)の判決公判が17日、高知地方裁判所で開かれました。田中良武裁判長は中村被告に対し、禁錮2年、執行猶予4年(求刑禁錮2年)の有罪判決を言い渡しました。

起訴内容によりますと、当時長浜小学校のプールが破損していたため、近くの南海中学校のプールで水泳授業が行われ、2024年7月5日に当時4年生だった松本凰汰さん(9)が溺れて亡くなりました。中村被告は、松本さんの身長よりも深いプールであるにもかかわらず、浮き具の使用や全体を監視できる要員の配置といった安全措置を講じるよう指導する義務を怠り、授業を担当した他の教員への必要な指導も十分に行わなかったとして、業務上過失致死の罪に問われていました。

田中裁判長は判決理由の中で、過去の水泳授業で児童がおぼれかけた旨の報告を受けていたことなどから、中村被告はプールの水深や児童の泳力による危険性を十分に認識していたと指摘。「校長として安全を確保しながら授業を実施するよう指導すべき立場にありながら、安易にこれを怠った。9歳で生涯を終えることとなった被害者の無念と悲しみは察するに余りある」とし、過失の程度は大きいと述べました。一方で、起訴内容を認めて謝罪と反省の意を示していることを考慮し、執行猶予を付したと説明しています。

判決後、松本さんの父親は取材に対し、「猶予4年というのは不要だと感じたが、それが司法の判断である。子どもが通う場として何よりも命を優先してほしい」と話し、母親は「子どもを返してくれたら納得する、それだけである。ずっと声も聞けず触れることもできない」と心境を明かしました。なお、長浜小学校では2026年度から水泳授業が再開されています。

判決を受け、高知市教育委員会の永野隆史教育長は「結果を真摯に受け止め深く反省するとともに、二度とかけがえのない命が失われることのないよう、改めて固く決意します。児童生徒の命と安全・安心を第一として全力で取り組んでいきます」とのコメントを発表しました。

この事故を巡っては教員4人が業務上過失致死の罪で起訴されており、これまでに中村被告を含め2人に有罪判決が下されました。残る教員の公判は6月22日以降に始まる予定です。また、中村被告側は控訴するかどうかについてのコメントを控えています。

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教職員その他犯罪
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