奈良県平群町の山林で計画されている、太陽光発電パネル4万3000枚の設置工事を巡り、周辺住民らが開発許可の取り消しを奈良県に求めた裁判の控訴審判決が18日にありました。大阪高裁は住民側の訴えを全面的に認め、県に対して開発許可を取り消す判決を言い渡しました。
訴状などによりますと、住民側は下流にある河川の通水能力が十分に考慮されていないと主張し、県を相手に開発許可の取り消しを求めていました。
一審の奈良地裁は今年3月、下流河川の通水能力は県の定める2つの技術基準において考慮されていると判断しました。その上で、県の裁量権に逸脱や濫用は認められないとして住民側の請求を棄却していましたが、住民側は工事中に土砂流出事故が相次いで発生していることなどを理由に控訴していました。
今回の控訴審判決で大阪高裁は住民側の控訴を認め、一審の判決を覆して開発許可を取り消す判断を示しました。
奈良県平群町のメガソーラー開発許可取り消し訴訟で県が上告断念を発表 事業者は上告
奈良県平群町のメガソーラー建設工事をめぐり、工事に反対する住民らが奈良県を相手に林地開発許可の取り消しを求めていた訴訟で、県は2026年7月6日、開発許可を取り消した大阪高裁の判決に対して上告しない方針を発表しました。一方で、参加人としてこの訴訟に加わっているメガソーラーの建設事業者が上告したため、開発許可の取り消しは最高裁の判断が出るまで確定しない見通しです。
このメガソーラー事業は2021年に工事が開始されました。その後、下流域の住民らが2023年に提訴し、森林の伐採によって土砂災害や洪水の危険性が高まることなどを訴えていました。
一審の奈良地裁は住民側の請求を棄却していましたが、大阪高裁は2026年6月18日、洪水調整池の容量を決定する際の降雨量基準が不合理であり許可は違法であるとして、一審判決を取り消す判決を言い渡していました。
会見を行った奈良県の山下真知事は、降雨量が基準を超えて災害が発生するおそれがあるとした大阪高裁の判決について「説得力があると判断した」と説明しました。奈良県は今後、県が定めている降水量の基準を見直す方針です。


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