兵庫県は13日、最新の財政試算を公表し、2030年度の決算で財政破綻の一歩手前とされる「早期健全化団体」に都道府県として初めて転落するおそれがあると発表しました。
県によると、2020年度に公共事業の用地取得のために発行した490億円分の地方債が満期を迎えた際、用地の一部売却による収入が338億円あったにもかかわらず、返済を行わずに全額を借り換えていたことが判明しました。この地方債は用地取得に限って活用できるものであり、売却済みの338億円分を借り換えた処理は地方財政法に違反していたということです。
この338億円は用地の売却時に「県債管理基金」に積まれており、取り崩さずに残したことで基金不足を補填する形になっていました。当時の担当者に違法性の認識はなく理由は不明とされていますが、財政課の幹部は県の財政運営目標にあった基金の積み立て不足率の指標が念頭にあったのではないかと語っています。また、斎藤元彦知事は13日、当時の井戸敏三知事からの指示があったと聞いている旨を報道陣に明かしました。
今回の問題を受けて基金残高を減額修正し、長期金利などを踏まえて財政試算を見直したところ、県の収入に対する借金返済額の割合を示す「実質公債費比率」は最大0.8%悪化する見通しとなりました。対策を講じなければ30年度に同比率が25%以上となり、早期健全化団体に転落する可能性があります。早期健全化団体に指定された場合は、地方自治体財政健全化法に基づいて財政健全化計画を公表し、国に報告する義務を負うことになります。
兵庫県は、阪神・淡路大震災後の財政難などにより、新たな地方債を発行する際に国の許可が必要となる「起債許可団体」に2026年8月にも指定される見通しとなっています。県はこれらの事態を回避・脱却するため、2027年度から公共事業の投資予算を最低でも10%減らすなどの計画案を提示しました。これにより今後、県内の道路や学校といったインフラ整備が先送りされる可能性があります。



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