長崎県長崎市にある障害者の生活介護施設において、2025年2月から3月までの約1カ月間に、複数の職員が複数の利用者に対して暴力や暴言を繰り返していたことが、2026年6月18日に分かりました。長崎市は、この期間中に約200件の虐待や不適切な行為があったと認定しました。この件数は、長崎市が特別監査の際に施設内の録画映像を確認した期間のみのものであり、実際の件数はさらに多い可能性があるとされています。被害者の家族は、施設および長崎市に対して実態の解明を求めています。
この施設では、元男性職員が2025年4月に暴行容疑で逮捕され、同年10月に有罪判決が確定しています。この元職員は約2年半にわたり虐待を繰り返していたとされています。長崎市は、施設を運営する社会福祉法人に対して改善勧告を行いました。その勧告の中で、逮捕された元職員を含む複数の職員が日常的に身体的および心理的な虐待を行っていた事実が明かされましたが、具体的な件数については触れられていませんでした。
今回の件は、長崎市議会の一般質問において、中西敦信議員(共産)の質問に対し、星原真樹福祉部長が答弁したことで明らかになりました。
長崎市は2025年4月から9月にかけて特別監査を実施しました。その報告書などによりますと、施設側が長崎市に提出した2025年2月から3月までの約1カ月間の録画映像において、複数の職員が意思疎通の困難な利用者を蹴って追いかけたり、叩いたりするなどの行為が確認されました。これにより、長崎市は虐待127件、不適切な対応77件の合計204件を認定したということです。
また、同施設に対して長崎市は、2015年度にも虐待による特別監査を、2017年度にも実地調査を行っており、過去10年間で虐待に関する指導監査は3回に及んでいます。
市議会の一般質問では、中西議員が虐待を行った職員の人数や被害者の人数を明らかにするよう求めましたが、星原部長は「被害者や家族に配慮して詳細は控えたい」として回答を避けました。
被害者家族の1人は取材に対し、事件発覚前の1カ月間における虐待の件数が明らかになったことについて、開示までに時間を要したことへの疲労感を口にし、事件の全体像がまだ見えないため、今後も施設側に説明を求めていく意向を示しました。さらに長崎市に対しても、詳細を控えるとする対応に疑問を呈し、2025年12月に担当課へ情報提供を求めた際にも施設に確認するよう促された経験を明かし、長崎市が主体的に情報を提供し事実関係を精査することを求めています。


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