北海道京極町の農業法人で、特定技能の在留資格で働いていたミャンマー国籍の男女6人が、勤務中に暴行や暴言、性的な被害などを受けたと訴えていることが明らかになりました。6人は現在、札幌地域労働組合などに保護されています。
6人は19歳から30歳で、在留資格「特定技能1号」で来日し、2026年5月から7月にかけて同法人で働き始めたということです。
農業法人は北海道後志地方の京極町でブロッコリーやトマトなどを栽培しており、現職の京極町議会議員とその2人の息子が取り仕切っているとされています。
頭や太ももを棒などで叩かれたと訴え
札幌地域労働組合によりますと、6人は勤務中、農場関係者から手や棒などで体を叩かれたり、大声で怒鳴られたりするなどの被害を繰り返し受けたと訴えています。
公開された映像には、農業法人の関係者とみられる男性がミャンマー国籍の労働者に対し、「分からんか、この野郎。ちょっと来い。教えてやるから」などと大声で怒鳴り、服をつかんで引っ張る様子が記録されています。
また、別の音声には、「日本のご主人様は誰だ」などと威圧する発言や、「在留カードを取り消してやる」などと話す様子も記録されていました。
労働者の中には、金属製とみられる棒で太ももや背中などを叩かれたと訴えている人もいます。1人は暴行によってけがをしたとしており、今後、傷害罪での刑事告訴を検討しています。
女性4人は農場から避難
6人のうち女性4人は2026年7月に農業法人から離れ、現在は札幌市内で保護されています。
女性の1人は、背後から棒で2回叩かれたと証言し、「突然たたかれたので泣きました」と訴えています。
また、胸を触られたり、お尻を叩かれたりしたなど、性的な被害も受けたと訴えています。
別の労働者は、日本に来る前は家族を説得して北海道で働くことを決めたものの、仕事を始めてから暴言や暴力が続き、恐怖の中で生活していたと話しています。
札幌地域労組が農業法人に申し入れ
6人を保護している札幌地域労働組合は2026年8月20日、農業法人に対し、外国人労働者への暴行・虐待行為を直ちにやめることや、未払い賃金の全額支払い、謝罪などを求める申し入れを行いました。
また、札幌出入国在留管理局に情報を提供し、調査を求めています。
労働組合は今後、農業法人との団体交渉を行う方針で、被害の内容について警察への通報や刑事告訴も検討しています。
札幌地域労働組合の鈴木一顧問は記者会見で、外国人労働者の人権を守ることは日本社会を守ることにつながると訴えました。
農業法人側は「調査・精査中」
札幌地域労働組合は2026年8月21日、北海道札幌市で弁護士同席の記者会見を開き、6人が訴えている被害の実態を公表しました。
会見では、ミャンマー国籍の男性が通訳を介して、「日本はとてもいい国で、会社にも優しい人がいるはずだと家族を説得して来日した」と説明したうえで、仕事を始めてから暴言や暴力が続き、逃げることだけを考えていたと話しました。
一方、農業法人側は取材に対し、6人が訴えている暴行などについて「調査・精査中」とコメントしています。
現時点では、労働者側が訴えている被害について、捜査機関による事実認定や司法判断は示されていません。
北海道京極町の農業法人関係者を傷害容疑などで告訴 ミャンマー国籍の男性が暴行被害を訴え
北海道京極町の農業法人で、在留資格「特定技能1号」で勤務していたミャンマー国籍の20歳の男性が、暴行を受けたとして24日午前、同法人の関係者2人に対する暴行および傷害容疑での告訴状を北海道警倶知安警察署に提出しました。
告訴状や男性の説明によりますと、男性は7月5日に同法人の関係者である40代の男性から、金属製とみられる棒状の除草道具で太ももや腕、頭などを複数回殴られてけがを負わされたほか、首を絞められながら頬を平手打ちされたとしています。また、翌7月6日には60代の町議会議員の男性から頬を平手打ちされる暴行を受けたとしています。弁護士によりますと、農業法人はこの親子が実質的に運営しているとみられています。
この農業法人をめぐっては、特定技能の外国人として働いていたミャンマー国籍の男女6人が職場で虐待行為を受けたなどとして、札幌地域労働組合が保護したことを発表していました。今回告訴状を提出した男性は、当時19歳で、保護された6人のうちの1人です。
告訴状を受理した倶知安警察署は、内容を精査し確認した上で対応するとしています。



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