寛永行幸四百年祭の事業公募で京都市幹部職員が開始前に仕様書を送付

京都府京都市で開催されている文化・観光イベント「寛永行幸四百年祭」の関連事業をめぐり、事業の委託先を決める公募型プロポーザルの開始前に、実行委員会事務局を担う京都市文化芸術企画課の幹部職員が特定企業に対して仕様書をメールで送付していたことがわかりました。京都市は公平性を損なう不適切な事務処理であるとして、職員の処分を検討しています。

仕様書が送付されたのは、12月に予定されている行幸行列の再現イベント関連業務や、祭り全体の総合調整にかかわる事業です。仕様書には委託金額の上限などが記載されていました。本来は2026年3月13日に公表される予定でしたが、幹部職員は3月9日と11日の2回にわたり、京都市下京区の装束制作販売会社など2社で構成される共同企業体(JV)の関係者に送信していました。メールは上司にも同報送信されていましたが、上司は添付ファイルに気付かなかったとしています。

3月27日に締め切られた公募に応募したのはこの共同企業体のみで、委託上限額1700万円に対し、1699万5千円で受託しました。

この共同企業体とは2025年8月にも準備業務で随意契約を結んでいました。2026年3月も随意契約を検討したものの、装束制作会社が祭りに寄付を出していたことから「寄付企業との随意契約は還流にあたる」と判断し、公募型プロポーザルに変更した経緯があります。

幹部職員は市の聞き取りに対し「深く考えずに送ってしまった」と送信を認め、金銭の授受はなかったとしています。市は悪質性はないとしつつも、結果を京都市のコンプライアンス推進室に報告しており、同推進室は服務規律違反にあたるとして調査を進めています。市は事前に仕様書を送った不適切さを認め、ガバナンスの強化を図るとともに、行幸行列の準備は支障がないよう進めるとしています。

寛永行幸は1626年9月、徳川幕府(徳川将軍家)の招きに応じた後水尾天皇が御所から二条城を訪れ、舞楽や能楽などのもてなしを受けた行事です。400年目を記念する「寛永行幸四百年祭」では、京都府や京都府京都市などでつくる実行委員会により、12月6日に約330人規模の行幸行列再現イベントが予定されているほか、展示会や講演会などの催しが行われています。