大分県教育委員会は、大分県立学校に対する保護者らからの過剰な申し出や要求といったカスタマーハラスメント(カスハラ)への対応方針を初めて策定しました。1日に施行された法改正で事業主にカスハラ対策が義務付けられたことに伴う取り組みです。
方針では、カスハラを「社会通念上許容される範囲を超えた言動」と位置づけ、該当する行為を整理しています。教職員が安心して働ける職場環境を整備しつつ、保護者や地域住民とより良い関係を構築するための手順を示したもので、8日の定例教育委員会で報告されました。
方針の中では、学校運営に対する「正当な要望・意見」と「不当・過剰な要求」の判断基準を明確にし、不当な要求には教職員個人ではなく組織全体で対応するとしています。文部科学省のガイドラインなどを参考にした不当・過剰な要求の事例としては、大声による威嚇・威圧、身体的な攻撃や脅迫・暴言、長時間にわたる居座りによる業務の妨害、電話や文書、メールなどによる継続的かつ執拗な要求などが挙げられました。児童生徒の教育環境と教職員の勤務環境を保持する観点から、毅然とした対応を取る方針です。
具体的な向き合い方として、時系列に沿った客観的な事実の記録、事実確認を行った上での学校としての回答、慎重な検討を要する場合の経過の早期連絡などを掲げています。また、学校問題の解決には初期対応が重要であると強調し、保護者からの申し出や要求が管理職へ正確かつ迅速に報告されるよう、日頃から職員間の人間関係を構築する必要性も明記されました。
8日の定例委員会で、山田雅文教育長は「保護者や地域の方々はカスタマーではなく、共に子どもを支えていくパートナー。引き続きしっかりと意見に耳を傾けていく」と述べています。委員会内からは、内容をよく聞いた上で対応することを求める意見なども出されました。
