法務省(東京都千代田区)保護局は2026年8月21日、Netflixのリアリティ番組「『ラヴ上等』シーズン2」とのタイアップを取りやめると発表しました。
同局は8月上旬、犯罪や非行からの立ち直りを支援する「更生保護」の取り組みについて広く知ってもらうことを目的に、同番組と連携したポスターを公表していました。
しかし発表後、犯罪被害に遭った人の心情に対する懸念や不快感、割り切れない思いを抱かせるのではないかといった批判が相次ぎました。また、更生保護に協力してきた民間ボランティアなどからも心配の声が寄せられました。
法務省は、犯罪や非行そのものを肯定したり過去の行為を美化・軽視したりする意図はなかったとしています。ただし、批判や懸念を受け止めた結果、広報の趣旨や理解を深めるという当初の目的を果たすことが難しいと判断し、タイアップの中止を決定しました。全国の更生保護施設へもポスター掲示の取りやめを周知したということです。
なお、法務省は今回の判断について、作品の出演者や生きづらさを抱える人が直面する困難、過去に罪を犯した人の更生への取り組み自体を否定するものではないとしています。
法務省が恋愛番組とのコラボレーションを中止 平口法相が記者会見で説明
平口洋法務大臣は28日の記者会見で、動画配信サービス「ネットフリックス」で配信されている恋愛リアリティー番組「『ラヴ上等』シーズン2」とのタイアップ企画を取りやめたことについて言及しました。平口法務大臣は「批判や心配を真摯に受け止める」とコメントしています。
法務省側は企画の目的について、該当作品の内容が犯罪や非行からの立ち直りを支える更生保護の取り組みに通じる要素があることから、更生保護活動を広く周知する機会にする意図があったと説明しました。
一方で、今回のタイアップ中止に至った経緯について、平口法務大臣は、犯罪被害を受けた人の心情への配慮が不足しているのではないかという批判や、これまで更生保護を支援してきた関係者からの心配の声が寄せられたことを挙げました。これらの意見を真摯に受け止めたほか、当初意図していた広報目的の達成が困難な状況になったことを考慮し、企画を取りやめる決定をしたと明らかにしました。
平口法務大臣は今後について、犯罪被害者の心情に十分配慮することと、犯罪や非行からの改善更生および再犯防止の支援を行うことの双方を尊重しながら、更生保護の意義を社会に広める取り組みを適切に推進する考えを示しました。


