滋賀県が公益通報を約10カ月間受理せず謝罪 誠光会の問題

滋賀県が外部から寄せられた公益通報を、約10カ月にわたって正式に受理していなかったことが判明しました。県は通報者に対し、公益通報に関する認識の誤りと不適切な対応について謝罪しています。

通報を行ったのは、滋賀県草津市矢橋町にある淡海医療センターなどを運営する、滋賀県草津市の社会医療法人「誠光会」の関係者です。関係者からの情報や県の説明によると、2025年1月から5月にかけて、役員報酬の増額手続きにおける不正などを理由に、滋賀県健康医療福祉部の幹部へ情報提供が行われました。

しかし、当該の幹部はこれを公益通報として扱わず、上司への報告も行っていませんでした。その後、2025年5月下旬になって部長がこの情報を把握し、部内で共有されたことで公益通報に該当する可能性が浮上しました。これを受け、滋賀県は2025年6月から2026年1月にかけて当該法人に対する立ち入り検査を実施し、2026年2月にはガバナンス体制の確立などを求める措置命令を出しました。

県は2026年2月17日付で正式に公益通報を受理したものの、これまでの対応に不備があったとして、担当課長らが同日に通報者へ直接謝罪しました。なお、通報者は2025年3月に退職しています。

2026年10月2日に開催された県議会において、自由民主党の井狩辰也県議からこの問題について質問を受けた三日月大造知事は、通報者を保護するよう法人を指導する権限は県にないとの見解を示す一方、通報者に不利益な取り扱いがなされた可能性があることに対しては遺憾であるとの意向を表明しました。