北海道大学の理学研究院で教授会による組織的アカハラを認定

北海道大学の理学研究院化学部門で、複数の准教授が教授会によって組織的に孤立させられていると訴えていた問題において、同大学のハラスメント対策室による調査の結果、教授会の対応が組織的なアカデミックハラスメントに該当すると7月に認定されていたことが毎日新聞の取材でわかりました。専門家らによると、教授会による組織的なアカハラ行為が認定された事例は確認されておらず、国内で初めてのケースとみられています。

化学部門では、教授が退職や異動により不在となった研究室に残る准教授らを「旧スタッフ」と呼んで区別していました。教授会に該当する講座委員会は2020年度、旧スタッフに対して学生を新たに配属しないことや居室を移動させること、新任の教授は旧スタッフを引き受けないことなどを定めた内部基準を作成していました。

この内部基準は講座委員会のみで把握されており、複数の准教授が理学研究院へ改善を求める陳情書を提出した後の2024年1月まで、他の教員へ明かされていませんでした。これにより、旧スタッフには共に研究を行う学生が配属されず、最長で4年以上、単独で研究を行う環境に置かれた准教授も存在しました。複数の准教授は2024年9月、講座委員会の一連の対応について組織的なパワハラにあたるとして、ハラスメント相談室に調査を求めていました。

相談室から要請を受けて事実関係を調査した対策室の調査委員会は、講座委員会が2020年度に旧スタッフの居室移動や学生の不配属を決定したことや、苦情を受けた後も見直しを行わず2021年度から2024年度にかけて学生を配属しなかった事実を認めました。その上で、終身雇用の旧スタッフを意思に反して研究室から追い出す不当な目的があったと指摘し、講座委員会の対応を組織的なアカハラと認定しました。

また、旧スタッフからの改善の訴えに対して講座委員会が迅速に検討しなかった点を不適切とし、准教授の1人が研究室から別室へ移されたことについては研究上の権利を侵害していると認定しました。

北海道大学はこの認定を受け、当時の講座委員会に関わったメンバーに対して処分を行ったとみられています。当時の講座委員会には現役教授だけでも10人以上が所属していました。

毎日新聞の取材に対し、北海道大学はプライバシー保護や内部情報に関わる事案であることを理由に回答を控え、調査結果や処分内容を公表していない点については、一般への公表を前提としたものではないと説明しています。

アカハラ問題に詳しい広島県にある広島大学ハラスメント相談室の北仲千里准教授は、大学が部局の自治に踏み込んだ画期的な調査結果であり、禁止される行為を明確にしたことで他大学にとっても参考になると指摘しています。

教職員ハラスメント
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