【続報あり】熊本市で体罰処分受けた元教諭の懲戒免職を停職2か月に修正 市人事委

熊本県熊本市内の小学校で教え子らに対する体罰や暴言があったとして懲戒免職処分を受けた元男性教諭について、同市人事委員会が処分を停職2か月に修正する裁決を出したことが2026年10月9日、代理人弁護士への取材などでわかりました。

元男性教諭は、2019年4月に自殺した中学1年の男子生徒を含む複数の児童らに対し、体罰や暴言などの不適切な指導があったとして、2022年12月2日付で熊本市教育委員会から懲戒免職処分を受けていました。その後、元教諭が処分を不服として熊本市人事委員会に不服申し立てを行っていました。

市人事委員会は9月30日付で処分を停職2か月に修正しました。修正理由について人事委員会は、当初教育委員会が不適切と認定した行為の中に不適切と認められない点があったことや、市教育委員会の手続きに違法性があったためとしています。また、代理人弁護士によりますと「本件処分は懲戒処分の指針が予定する量定の幅を大きく超えるものであって、社会観念上、著しく妥当性を欠いて裁量権の範囲を逸脱している」との判断が示されたということです。

裁決を受け、元男性教諭は「教員免許状を取り戻すことができ安堵しています。熊本市教育委員会は今回の裁決を重く受け止め、なぜこのようなことが起きたのかしっかりと検証し、再発防止策を公表していただきたい」とコメントを発表しました。

一方、熊本市教育委員会は「当方の主張と異なる裁決結果となったことは誠に遺憾です。裁決の内容を精査したうえで、再審請求をするかを含めて対応を検討していきたい」としています。

教員の懲戒免職修正裁決を受け教育委員会が再審請求の方針を決定

人事委員会裁決により市立小学校教諭の懲戒免職処分が修正されたことを受け、教育委員会は原処分(懲戒免職)の維持を求め、再審請求を行う方針を決定しました。

原処分に係る事案は、市立小学校教諭が平成26年度(2014年度)から平成30年度(2018年度)までの間、勤務校の児童に対して体罰や暴言、不適切な言動等を繰り返したほか、同僚職員や保護者に対しても威圧的な言動を繰り返し、計42件の体罰、暴言、不適切な指導または対応等を行ったとして懲戒免職処分とされたものです。

経緯としては、令和4年(2022年)12月2日に懲戒免職処分が行われた後、令和5年(2023年)2月27日に被処分者から人事委員会へ審査請求がなされました。これに対し、令和8年(2026年)9月30日に人事委員会による原処分の修正裁決が出されていました。

人事委員会の裁決では、懲戒免職処分が停職2月の処分に修正されました。人事委員会は、審査の結果として非違行為と認定できるものは6件(対象の42件および量定決定の際に考慮した1件のうち)であり、この6件に基づけば懲戒免職処分は社会通念上著しく妥当性を欠き裁量権の範囲を逸脱していると判断していました。

教育委員会は今回の人事委員会裁決を不服とし、教育長および教育委員による共同声明とともに再審請求を行う方針としています。