山梨県甲斐市の民間車検場「東洋モータース」の社長とその親子2人が、法律で必要な検査を行わずに虚偽の証明書を作成し、車検を通した疑いで逮捕・送検された。
逮捕は2025年12月4日で、対象となったのは持ち込まれたオートバイ1台。調べによると、2人は相場より安い料金で車検を請け負い、目視のみの完成検査で手間を省き、数をこなして利益を得るため不正車検を繰り返していたとみられる。東洋モータースは国指定の車検代行業者で、社長らはみなし公務員にあたる。警察は余罪も含め捜査を進めている。
山梨県甲斐市の不正車検事件で会社役員ら3人に執行猶予付き判決
法律で必要な検査を行わずに不正に車検を通させたとして、不正車検の罪などに問われた3人に対し、執行猶予付きの有罪判決が言い渡されました。
判決を受けたのは、山梨県甲斐市にある民間車検場「東洋モータース」の会社役員である藤田昇被告(83歳)、息子の藤田昇二被告(56歳)、およびバイク販売店を営んでいた69歳の男の3人です。
30日の判決で、甲府地裁の西野牧子裁判長は、3人が共謀して複数のバイクについて法律で必要な検査や整備を行わずに虚偽の証明書を作成し、不正に車検を通させたとし、悪質な犯行などと指摘しました。
裁判長は、藤田昇被告と藤田昇二被告の2人に対し、それぞれ拘禁刑2年、執行猶予4年、罰金50万円の有罪判決を言い渡しました。また、バイク販売店を営んでいた男に対しては、拘禁刑1年、執行猶予3年の判決を言い渡しました。
【解説】なぜ民間なのに「みなし公務員」?
今回逮捕された「東洋モータース」のような民間車検場(指定自動車整備工場)は、本来は国が行うべき「車検(自動車検査)」という公的業務を代行する権限を国から与えられています。
そのため、経営者や検査員は法律(道路運送車両法)に基づき、公務員に準じる立場である「みなし公務員」として扱われます。
職務における不正に対しては、一般的な民間企業よりも厳しい法律(刑法)が適用されるため、今回のような不正車検や書類の偽造は、公務員の汚職・犯罪と同等の非常に重い罪として処罰される対象となります。


