
2024年7月、高知県高知市の長浜小学校に通う当時4年生だった男子児童が、水深のより深い中学校のプールで行われた水泳の授業中に溺れて死亡した事故をめぐり、業務上過失致死の罪に問われている当時の担任教諭、野村由希子被告(58)の初公判が2026年6月24日、高知地方裁判所で開かれました。野村被告は起訴された内容を認めました。
起訴状などによると、野村被告は当時、当該児童が泳ぎを苦手としていることを把握していたにもかかわらず、プール全体を監視するなどの注意を怠ったとされています。検察側は冒頭陳述において、水泳の指導に気を取られてプール全体を監視する人員を配置しないなど事故防止の措置を講じず、漫然と児童を水深の深い地点で泳がせて溺れさせたと主張しました。
その後の弁護側の質問に対し、野村被告は安全管理が不十分であったために児童の命を奪ってしまったとして、深く謝罪する意向を示しました。
なお、この事故をめぐっては、当時の校長や教頭など計4人が在宅起訴されており、これまでに校長と授業を担当した元教諭の有罪判決が確定しています。
小学校プール事故で教諭に禁錮1年6月求刑 高知地裁で結審
2024年7月に高知県高知市立長浜小学校4年の松本凰汰君(当時9歳)が、同市立南海中学校のプールで行われた水泳授業中に死亡した事故を巡り、業務上過失致死罪に問われた小学校教諭の被告(58)の公判が、2026年7月15日に高知地方裁判所(田中良武裁判長)でありました。検察側は禁錮1年6月を求刑し、弁護側は罰金刑を含めた寛大な判決を求めて結審しました。判決は10月14日に言い渡される予定です。
起訴状によりますと、4年生の担任教諭として水泳指導を担当していた被告は、松本君の身長が低いことや泳力が十分でないことを認識していたにもかかわらず、浮具を使用させるなどの事故防止対策を怠り、2024年7月5日に同中学校のプールで行われた授業で松本君が溺れたことに気づかないまま、急性呼吸不全で死亡させたとしています。
被害者参加制度を利用して公判に参加した松本君の父親は、「授業に関わった先生たちには責任を取ってほしい」と訴えました。
検察側は論告で、「教員として20年以上の勤務経験があり、プール全体を監視することの重要性を十分に認識していた」と指摘した上で、「注意義務違反の程度は著しく、厳しい非難に値する」と述べました。一方、弁護側は「寄与度が高い注意義務違反があったとはいえず、十分に斟酌すべきである」などと主張しています。
2024年の小学生プール死亡事故で当時の担任教諭に有罪判決 高知地裁
2024年7月、高知県高知市の小学生が中学校のプールで行われた水泳授業中に溺れて死亡した事故で、業務上過失致死の罪に問われた当時の担任教諭である野村由希子被告(58)に対し、高知地方裁判所は2026年10月14日、禁錮1年6か月、執行猶予3年の有罪判決を言い渡しました。求刑は禁錮1年6か月でした。
事故は2024年7月5日、高知市立長浜小学校のプール設備故障に伴い、近くにある南海中学校のプールで水泳授業を実施した際に発生しました。水深がより深いプールで当時4年生だった松本凰汰さん(9)が溺れて死亡しました。
判決によりますと、野村被告は水泳授業の指導経験が豊富で、児童の泳力が乏しく事故の危険性が高いことや、プール全体を監視するなどの安全対策が必要であると認識していたにもかかわらず、教員間の役割分担を決めず適切な安全対策を講じないまま漫然と授業を実施したとされています。
高知地方裁判所の田中良武裁判長は判決で「指導経験が豊富で学級担任でもあった立場から過失の程度は大きく、厳しい非難に値する」と指摘しました。一方で「事実を認めて謝罪と反省の態度を示し、長年にわたり教員として真面目に勤務してきたこと」などを考慮し、執行猶予付きの判決としました。
本事故をめぐっては、2025年8月に当時の校長、教頭、4年生担任2人の計4人が業務上過失致死罪で在宅起訴され、これまでに元校長と現場にいた元体育主任教諭の有罪判決が確定しています。残る元教頭の裁判はまだ始まっていません。
判決後、亡くなった松本凰汰さんの父親は会見で「判決にはやはり納得のいかない気持ちです」と話し、母親は事故から時間が経過した現在の心境について苦しい胸のうちを明かしました。


