2026年9月に農林水産大臣に就任した簗和生氏が、就任前の5月に地元である栃木県の自民党非公開懇親会において、衆院選で自身を応援しなかった首長が率いる栃木県那須烏山市と栃木県那珂川町の道路予算を「大幅にカットした」と発言したとされる音声データが報道されました。
10月2日の会見で簗氏は「そういう発言をしたんだろうと思う」と音声が自身のものと認め、「誤解を招く言いぶりだった」と釈明しました。一方で、不当な介入や働きかけは否定し、大臣の辞任についても否定しています。
10月3日に被災地である熊本県の視察に訪れた際、記者団から再度追及を受けましたが、「個人の政治活動に関すること」として詳しい説明を避けました。本件を巡っては、行政の公平性をめぐり与野党双方から批判が集まっています。
野党側は、週明け10月5日に召集される臨時国会において、この問題を厳しく追及する方針です。
簗和生農林水産相が辞任 公職選挙法違反疑惑や発言を巡り高市早苗首相に辞表提出
簗和生農林水産相(自民党、衆院比例北関東)は14日夕、首相官邸で高市早苗首相と面会し、辞表を提出しました。高市首相は辞表を受け取り、昨年10月の高市政権発足後、不祥事による閣僚の辞任は初めてとなります。第2次高市早苗改造内閣は先月17日に発足したばかりでした。
簗氏を巡っては、今年9月末に2月の衆院選で自身を支援しなかった地元自治体の道路予算を大幅にカットしたと発言したことが一部週刊誌で報じられたほか、今月上旬には2024年と今年2月の衆院選で自身の手配したシャトルバスで支持者を無料送迎したとする公職選挙法違反疑惑が報じられていました。来週以降に消費税減税法案などの国会審議を控える中、与野党からの批判が高まっていました。
辞任理由について簗氏は「国会審議でこれ以上迷惑をかけるわけにもいかず、農林水産行政に集中できない状況が続くことは避けなければいけない」とし、自ら決断したと説明しました。高市首相は辞任が簗氏の意向によるものだと強調し、「任命責任を重く受け止めている」「国会審議や農林水産行政に集中できない状況が続くことは看過できない」と述べました。後任については15日にお伝えするとしています。
簗氏は平成24年(2012年)の衆院選で初当選して現在6期目であり、文部科学副大臣などを歴任したのち、第2次高市改造内閣で初入閣していました。
簗和生元農相らを公選法違反容疑で告発 衆院選で支持者を無料送迎した疑い
元農林水産相の簗和生氏らが衆議院議員選挙において支持者をシャトルバスで無料送迎したとされる疑惑をめぐり、神戸学院大学の上脇博之教授は15日、簗氏らに対する公職選挙法違反(買収・利害誘導など)容疑の告発状を宇都宮地方検察庁(栃木県宇都宮市)へ送付したことを明らかにしました。
告発状は10日付と15日付の2通となっています。告発内容によりますと、2024年10月の衆院選公示日に栃木県大田原市で開催された出陣式において、有権者約100人を無料送迎し、計約18万円相当の利益を供与したとされています。また、今年2月投開票の衆院選に向けた出陣式においても、同様の手法で約100人に対して計約23万円相当の利益を供与したとしています。


