神奈川県警保土ケ谷警察署の警備課に所属する20代の男性巡査長が、有効期限の切れた他人の運転免許証31枚を不正に持ち出していたことが8日、捜査関係者への取材で分かりました。県警は持ち出した目的や経緯を調べるとともに、巡査長の処分を検討しています。
捜査関係者によりますと、巡査長は今年8月下旬、知人や同僚と約5時間にわたり飲食店などで飲酒した際、免許証が入ったリュックを電車の駅のホームに置き忘れるなどして紛失しました。遺失物として保管した駅員が内部を確認したところ、他人名義の古い免許証が見つかり、県警に通報されたことで事案が発覚しました。
持ち出された免許証は、巡査長が以前勤務していた神奈川県警港北警察署などで、免許更新の際に市民から回収された廃棄予定のものでした。本来は署幹部の立ち会いのもとでシュレッダーにかけるなどして処分される規定ですが、巡査長は何らかの方法で入手していました。警備部門の監視対象者の個人情報を確認するために使用していたとみられますが、県警はこのような運用を認めておらず、県内の各警察署で同様の運用がなかったか調査を進めています。巡査長は「リュックに入れてしまっていたことに気づかなかった」と話しているということです。
今回の問題について、警察行政に詳しい東京都にある東京都立大学の星周一郎教授は、期限切れであっても重要な個人情報であり、ずさんな管理によって外部に出かねなかったと指摘しています。また、個人情報の不適正な使用が疑われれば警察活動の信頼を損ないかねないとして、情報管理や運用の見直しと警察による十分な説明が必要であると述べています。

