石川県能美市役所で去年10月、総務部の課長級職員が部下に対して「残業三兄弟」などと呼び、時間外勤務を適切に申請させないなどのパワーハラスメントを行い、1人の職員が職場の悩みを訴える遺書を残して自殺した問題で、市は9日、再発防止に向けた報告書(取りまとめ案)を公表し、ホームページで公開しました。
市は今年2月から、井出敏朗市長を座長とする委員会を設置して計11回開催し、職場環境の改善策を検討してきました。報告書の冒頭で井出市長は「トップの責任を思い知らされ、後悔の念に駆られました」「能美市を取り巻く環境が日々変わるなか、取り残されぬよう急ぎすぎたのかもしれません」と記しています。
報告書では、職員アンケートの結果に基づき、相談体制の不十分さや組織・人間関係の硬直化など4つの課題が挙げられました。これらを踏まえた再発防止策として、保健師など内部相談窓口の充実や相談フローチャートの整備を進め、12月議会でハラスメント防止条例の制定を目指すとしています。
また、職員の余裕のなさがハラスメントにつながったとして、業務や行事のスクラップ&ビルドの徹底、デジタル化や業務プロセスの見直しによる効率化・平準化を進め、時間的・心理的なゆとりを確保する方針です。
市は1人1人が尊重され安心して働ける職場環境の実現を目指すとしており、今回設置された委員会は解散せず、引き続き職場環境の改善に取り組むとしています。


