家宅捜索中に暴行した大阪府警元巡査部長に執行猶予付きの有罪判決

家宅捜索の際に捜査対象の男性に暴行を加えたとして、特別公務員暴行陵虐罪に問われた大阪府警捜査4課の元巡査部長である人見寛大被告(36)の判決公判が2026年7月29日、大阪府の大阪地裁でありました。荒木未佳裁判長は人見被告に対し、拘禁刑1年、執行猶予3年(求刑拘禁刑1年)の有罪判決を言い渡しました。

判決によりますと、人見被告はほかの警察官と共謀し、2025年7月15日から16日にかけて、スカウトグループ「ナチュラル」の捜査で大阪府大阪市西区にあるビルの一室を家宅捜索した際、捜査対象である20代男性のスマートフォンのロックを顔認証システムで解除しようとして、男性の顔面をスマートフォンで複数回殴打するなどの暴行を加えました。

裁判で人見被告は、身体検査令状に基づいてロック解除を試みたものであり積極的な殴打ではなく暴行の意思はなかったと起訴内容を否認し、男性が額をぶつけようとしたため押し返したなどと主張していました。しかし判決では、現場にいた警察官の証言やカメラ映像などから暴行の故意を認定しました。

荒木未佳裁判長は判決理由の中で、不慣れな捜査員が多く行き過ぎた行為に対する歯止めが利きにくい雰囲気があった点や指導体制などの組織的な背景に言及しつつも、長時間にわたり断続的に一方的な暴行を加えた行為は強制捜査として許される範囲を超えており、捜査に名を借りた暴力は許されないと指摘しました。一方で、法廷で反省の弁を述べていることなどを考慮し、執行猶予を付したとしています。

この事件では人見被告を含む大阪府警捜査4課の元警察官6人が起訴され、今回の判決により全員の有罪判決が言い渡されました。人見被告は停職6か月の懲戒処分を受け、2026年3月に依願退職しています。また、大阪府警察本部は現場責任者だった元警部補ら2人を懲戒免職としたほか、指導に当たった警部を停職6か月とするなど、計12人の処分を行っています。

カテゴリー
暴行・傷害・銃刀法警察懲戒処分など
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