救急車で硫化水素が発生し隊員が体調不良 福岡県春日市の消防本部

福岡県春日市の春日・大野城・那珂川消防組合消防本部で8月、バッテリーの不具合により救急車内で有毒ガスの硫化水素が発生し、乗車していた隊員が体調不良を起こして病院を受診していたことが判明しました。救急車で搬送されていた患者への影響はありませんでした。

同消防本部によりますと、7月31日に救急隊が車載バッテリー付近で異臭を感じ、8月1日朝の点検でバッテリー液が大幅に減少していることに気付きました。車両の使用を控えて早期交換するよう申し送りが行われましたが、勤務を引き継いだ隊はエンジンが作動したため使用可能と判断し、保有する救急車6台のうち出動順位を最後尾に下げて運用していました。

8月1日は熱中症患者の救急搬送が5件発生するなど、救急車の出動が年間の1日平均である35件を上回る46件に上りました。予備車両2台も修理が必要で使用できず、不具合が疑われる車両を出動させたところ、車内で搬送患者の処置に当たっていた20代の男性隊員が、帰着後に体調不良を訴えて病院を受診しました。男性隊員は数日後も頭痛などの後遺症状がありましたが、現在は復帰しています。なお、同消防本部は結果的にこの日、近隣の消防から4件の応援を受けました。

内部での検証の結果、車内から硫化水素ガスが検出されました。車載されたバッテリー2機のうち1機が作動していなかったことで、残り1機に過剰な負担がかかってガスが発生し、車両右側に外付けされたバッテリーから後部の処置スペースへ流入したとみられています。

東京都に所在する一般社団法人電池工業会によりますと、バッテリー液は硫酸と精製水を混ぜたもので、寿命が近い、液量が不足している、過充電を続けるなどの条件が重なると硫化水素ガスが発生するということです。

同消防本部は、不具合が疑われる車両は使用せず速やかに応援を依頼するべきだったとしており、今後は繁忙期の夏季前にバッテリーを交換することなどを検討していく方針です。

消防その他不祥事
公務員ニュースをフォローする