島根県松江市の私立松江西高校のカリキュラム変更をめぐる懲戒処分や、未払い残業代の支払いを求めていた訴訟について、10月20日、双方の間で和解が成立したことが明らかになりました。
この問題の発端は、松江西高校を運営する永島学園が2022年度に就職特化型のカリキュラムへ変更する方針を打ち出したことです。これに反対した教員らが保護者に説明会用の文書を無許可で配布したとして、運営法人は教員13人を停職や減給の懲戒処分としました。処分を受けた13人は処分の無効と慰謝料の支払いを求めて提訴しました。
2026年1月の一審判決では、松江地裁が運営法人側の主張を概ね認めて教員側の訴えを退け、教員側が控訴していました。なお、教員13人全員が2026年3月末までに退職しています。
10月20日に原告側の元教員と弁護士が会見を開き、和解の成立を発表しました。懲戒処分をめぐる訴訟では、運営法人側が処分を撤回し、原告、生徒、保護者、学校関係者に対して謝罪することになりました。教員側は総額1540万円の慰謝料請求を放棄します。
さらに、未払いの残業代2600万円余りの支払いを求めていた別の訴訟についても和解が成立しました。運営法人側が適正な労働時間の管理を怠ったことを認め、解決金として約1800万円を支払うことなどで合意し、教員側は他の請求を放棄します。
訴訟代理人を務める岡崎由美子弁護士によると、高等裁判所から一連の問題を一体的に解決することが子どもたちのためによいというすすめがあったということです。運営法人側は関係者に向けて深くお詫びするとのコメントを出しています。

