三重県の監査委員は21日、昨年度中の事務を対象とした定期監査結果の報告書を公表した。改善を求める「指摘」は311件で、前年度比で31件減少した。
分野別の指摘数では、収入に関する事務が76件で最も多く、支出に関する事務が73件、交通事故が53件、財産管理が44件などと続いた。
一方、公文書の不適切な取り扱いは10件となり、前年度から8件増加した。このうち警察関係が6件を占め、公文書管理条例に基づく規定などで定めた保存期間中に、誤って廃棄したり紛失したりする事例があった。三重県は2023年度に公文書の紛失や誤廃棄が相次いだことを受け、年3回の確認作業を徹底するなどの対策を講じていたが、昨年度は再び増加し、本年度も相次いでいる。報告書は公文書について、行政の説明責任を果たし県民の知る権利を担保する重要な媒体であるとし、細心の注意や再発防止に向けた意識の醸成を求めた。
また、昨年度中に懲戒処分を受けた知事部局の職員は14人で、前年度の2人から大幅に増加した。このうち3人が任意団体の資金を流用するなどして免職となり、4人が決裁文書を偽造するなどして停職となった。報告書は不祥事について、県行政に対する県民の信頼を大きく失墜させると指摘し、不祥事が構造的に起こりにくい仕組みの構築や職場の運営徹底を求めた。
このほか、インバウンド関連の施策や人口の社会減対策についても監査を行い、神宮式年遷宮に向けた戦略的な情報発信や、県外に転出した若者が三重県に戻りたいと思える環境づくりなどを提言した。
この日、監査委員らが三重県庁を訪れ、後田和也副知事と藤田宜三議長に報告書を手渡した。村上亘代表監査委員は、さまざまな観点から意見を出したとし、改善に取り組むよう述べた。後田副知事は、指摘は事務をより良くするために不可欠であるとし、報告書をじっくり読み込んで必要な措置を講じたいと応じた。
定期監査は地方自治法に基づき毎年度実施されており、不祥事や公金の支出、公有財産の管理などの事務を対象としている。結果は監査委員事務局のホームページで公表されている。
