高知県宿毛市の県立幡多けんみん病院は27日、2025年3月に同院で直腸がんの切除手術を受けた県内の80代の女性患者が、手術の3日後に多臓器不全で死亡する医療事故があったと発表しました。
病院によりますと、2025年3月に実施された腹腔鏡による直腸がんの切除手術の際、主治医が腹部大動脈から流れる3本の血管のうち1本を切除しました。女性は他の2本の血管が閉鎖していた状態でしたが、事前に行われたCT検査の報告書にその特殊な血液循環に関する重要所見が記載されていたにもかかわらず、主治医が記載を見落として通常の手術を行ったことが原因とされています。女性は手術翌日から呼吸状態が悪化し、手術後3日目に多臓器不全で死亡しました。
病院は2025年6月に、外部の医師を含む9人のメンバーで構成する医療事故調査委員会を設置して調査を行いました。再発防止策として、術前検査の報告書に「重要所見」を表示して通知し、複数の医師が手術方法を再確認できるようにするなど、手術前後の手順の見直しを行ったということです。
今回の医療事故について、県公営企業局の中嶋真琴局長と幡多けんみん病院の福井直樹院長は連名で、「このようなことはあってはならないことであり、亡くなられた患者様には謹んで哀悼の意を表します。ご家族の方々には、多大なる心身のご心痛をおかけいたしましたことを深くお詫び申し上げます。再発防止策の徹底を図ることで今後の信頼回復に努めてまいります」とコメントを発表しています。


