文京区職員への停職処分を特別区人事委が違法と判断 戒告に修正

東京都文京区湯島にある文京区教育センターで心理職や支援業務を担当していた男性職員に対し、文京区が行った停職1カ月の懲戒処分について、特別区人事委員会が「裁量権の範囲を逸脱し、違法」として戒告へ修正する裁決を出したことが分かりました。

男性職員は2023年8月、同センターに通う男児の保護者から私的に依頼され、東京都内で宿泊して映画観賞などを行いました。男児が別の職員に話したことで事案が発覚し、文京区は聞き取り調査を実施した上で、2024年3月に「信用を著しく失墜させる」として男性職員を停職1カ月の懲戒処分としました。区は公務外での外泊に加え、男児宅への家庭訪問や勤務態度、聴取への虚偽報告なども処分を重くした理由に挙げていました。

男性職員は2024年6月、処分を不服として特別区人事委員会に審査請求を行いました。

特別区人事委員会は先月27日付の裁決で、外泊については業務の範囲を逸脱していると認定した一方、家庭訪問は児童や保護者の悩みに寄り添う対応であり信用失墜行為には当たらないと判断しました。また、勤務態度は指導を受けて反省しており、虚偽報告も故意とはいえないとして、区が考慮すべきでない問題を考慮したと指摘し、戒告処分が妥当と結論付けました。なお、聴取時にハラスメントまがいの言動があったとする男性職員の主張については、ヒアリングに影響を与えたとは認められないと判断しています。

男性職員は「ずさんで客観性に欠ける処分だったと示されたのはよかった」「認められなかった部分については不満もある。今後は不当な処分がないようにしてほしい」と話しています。

修正後の戒告処分は処分時点にさかのぼって適用されます。また、双方が再審請求をすることも可能です。文京区は「裁決が届いたばかりで、区としての考えや対応はまだ固まっていない」としています。なお、文京区の懲戒処分は、職員課による事情聴取、服務監察、分限懲戒審査委員会での審査を経て決定されていました。

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