【続報あり】総務省のチャットで情報開示遅延を示唆 日本郵便の不祥事対応で

日本郵便の不祥事への対応を協議した総務省内のグループチャットの文面を、朝日新聞が独自に確認しました。総務省の対応を示す文書を朝日新聞が情報開示請求したことに対し、「特別延長してほとぼりをさめさせる」などと、意図的に開示を遅らせる旨が投稿されていました。開示は実際に遅れ、内容も限定されたということです。

朝日新聞は2025年9月、郵便物が捨てられたり放置されたりした「放棄・隠匿」事案の一部を日本郵便が公表していないと報じました。総務省は検査で把握し、2024年6月に改善を求めていましたが、日本郵便は報道まで非公表を続けていました。報道までの1年3カ月間、総務省が日本郵便をどのように指導・監督していたかが焦点となっています。

関係者によりますと、総務省で郵政を担当する郵政行政部では報道の直後、業務で使用するオンラインツール「Teams」上で、「放棄・隠匿」と題したグループチャットが立ち上げられました。朝日新聞が今回、チャットのやりとりを確認したところ、開示を意図的に遅らせる旨が書き込まれていたほか、幹部説明用として共有された文書には、同省対応の「判明した問題点」という記載もあったということです。朝日新聞は再び開示請求を行いましたが、チャットの文面や文書は不開示となりました。

この件について、東京都千代田区にある総務省の大臣官房総務課は「事実関係を確認中」としています。

総務省の開示遅延チャット問題で林総務相が関係者調査を表明

東京都に所在する日本郵便の不祥事を巡り、東京都に本社を置く朝日新聞が総務省(東京都)へ行った情報公開請求において、省内のオンラインチャットで恣意的に開示を遅らせる趣旨の投稿がされていた問題で、林芳正総務相は8日、省内で調査を開始したことを明らかにしました。閣議後会見で、当時の関係者に対する聞き取りを進めていると述べています。

このグループチャットは、総務省で日本郵便を担当する郵政行政部の幹部らで構成されています。今回の調査は林総務相が4日に指示したもので、大臣官房が郵政行政部などの関係者に対し、公文書の管理や行政文書の開示請求への認識などを確認するために聞き取りを行っています。これまで総務省は取材に対し、郵政行政部自身が調査を行っていると説明していました。

問題となる投稿は、総務省の日本郵便に対する監督や指導の内容について朝日新聞が情報開示請求を行った2025年9月以降になされていました。チャット内には「特別延長してほとぼりをさめさせる」「1、2年くらい時間をかけてもよい」などの書き込みがあり、朝日新聞が独自に文面を確認しています。実際の開示請求手続においても期限を延ばす「特例」が適用され、決定通知は約3カ月後でした。

林総務相は4日の閣議後会見において、行政文書にあたるチャットで不適切な対応を示唆するコメントをすることは「適切ではない」とし、関係者の認識を確認すると説明していました。また、8日の会見では「削除した」とされるチャットの復元について、内部の業務連絡などに用いた性質に鑑み、復元等による確認を行う必要はないとの見解を示しました。

情報公開請求を巡るチャットの不適切やりとりで総務省職員7人を注意処分 林芳正総務相が発表

林芳正総務相は11日の閣議後記者会見で、総務省への情報公開請求に対し職員同士がチャットで不適切なやりとりをしていたとして、11日付で郵政行政部の職員7人を注意したと発表しました。行政文書にあたるチャットの取り扱いや情報公開制度への理解不足で反省すべき点があったと判断したものです。法令違反はないとしており、懲戒処分ではないと説明しています。

職員らは、2023年9月に発覚した日本郵便による郵便物の紛失などを非公表にしていた問題で、総務省の対応について報道機関からの情報公開請求を担当していました。

総務省は具体的な内容を明らかにしておらず、チャットはすでに削除されているということです。

総務省が情報開示請求後に公文書チャットを削除か 日本郵便不祥事の対応記録

日本郵便の不祥事に対する総務省の対応を示した行政文書について、朝日新聞が2026年4月に情報開示請求を行った際、省内に存在していた文書が開示されなかったことが分かりました。総務省は削除したと説明していますが、開示請求後に削除された疑いが生じています。公文書管理法などは行政の意思決定過程を示す文書の作成・保存や、開示請求があった該当文書の保存を定めており、法令との整合性が問われています。

該当する文書は、総務省で郵便を担当する郵政行政部内のコミュニケーションツール「Teams」のグループチャット「放棄・隠匿」や共有資料です。朝日新聞が2025年9月に、郵便物の放棄や隠匿事案の一部を日本郵便が公表していないと報じた6日後に開設されました。総務省も行政文書と認めており、チャット内では総務相会見の想定問答や、2025年9月下旬に行われた行政指導の文案などが共有・協議されていました。記者が2026年4月に開示請求を行った後もチャットが存在していることが確認されていましたが、特例延長を経て2026年7月14日に開示決定された際、チャット内容などは開示されませんでした。

朝日新聞が取材の上で8月31日に報じた際、林芳正総務相は9月1日の記者会見で「適時に削除した」と説明し、4~8月に削除された可能性が浮上しました。一方で郵政行政部の幹部らは「削除時期は覚えていない」と話しています。また、チャット内に2025年9月の別の開示請求への対応を遅らせる旨の投稿があったとして、総務省は11日、関わった7人を注意したと発表しました。林総務相は内部の業務連絡用であるため復元による確認の必要はないとしています。

内閣府公文書管理委員長代理を務めた三宅弘弁護士は、チャットの内容は意思決定過程そのものであり1年以上の保存が必要であること、また開示請求の対象に該当するため請求後に削除してはならないと指摘しています。

国家公務員懲戒処分などその他不祥事
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