茨城県教育委員会が公益通報制度の運用状況を巡り、誤った情報を国に伝達していたことが同県教委への取材で明らかになりました。担当者の誤解が原因で、是正件数の報告に間違いがあったということです。
消費者庁は制度の活用状況を把握するため、全国の自治体を対象に定期的に照会を行っています。2006年の制度開始以降、通報や是正の件数、通報窓口の設置状況などを調べています。
茨城県教委は2020年度分について、是正件数が31件だったと消費者庁に報告していましたが、実際は10件だったことが判明しました。残る21件は是正件数ではなく、通報後の調査で不正が確認されなかった件数だったということです。
毎日新聞の問い合わせなどを受けて県教委が確認したところ、誤りが判明しました。当時の担当者が通報から是正までの手続きを誤解したまま回答していたということです。県教委に通報した経験がある元学校関係者は「これまでの対応を組織的に検証してほしい」と訴えています。
制度に詳しい淑徳大学の日野勝吾教授は「誤った情報は調査全体に影響する」と指摘し、「国は制度の趣旨や運用方法を改めて周知し、通報から是正までの一連の流れを正しく理解してもらう必要がある」と求めています。
消費者庁の担当者は「個別の事情にはコメントしないが、自治体が責任を持って報告していると考えている」と述べています。


