国の生活保護基準額引き下げを巡り、滋賀県大津市の受給者が減額処分の取り消しなどを求めた訴訟の控訴審判決が2026年7月30日、大阪府にある大阪高等裁判所で言い渡されました。森木田邦裕裁判長は、訴えを退けた1審の滋賀県の大津地方裁判所の判決を変更し、減額処分を違法として取り消す判決を言い渡しました。なお、原告側が求めていた1人あたり1万円の国への慰謝料請求は退けられました。
問題となったのは、国が2013年から2015年にかけて実施した最大10%の段階的な保護基準引き下げです。森木田裁判長は、専門部会での審議を経ずに物価変動率のみを指標として決定された手続きについて、厚生労働大臣の裁量権の逸脱または乱用があったと指摘し、生活保護法に違反すると判断しました。
生活保護費の引き下げを巡っては、2025年の最高裁判決で国の処分を違法とする判断が示されており、同種の訴訟では高裁で17件連続の勝訴となります。
滋賀県内では2014年と2017年に受給者計13人が提訴し、2023年4月に大津地裁で請求が棄却された後、8人(うち1人が死亡)が控訴していました。判決を受け、大津市は判決内容を精査して関係省庁と協議のうえ適切に対応するとしています。



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