受刑者に有利な取り計らいをする見返りに現金を受け取る約束をしたとして、京都地検は2日までに、収賄の疑いで京都府京都市山科区にある京都刑務所に勤務する男性刑務官を逮捕しました。また、この刑務官に賄賂を渡す約束をしたとして、強盗殺人罪で服役中の30代の男性受刑者を含む受刑者3人を贈賄の疑いで逮捕しました。関係者への取材で明らかになりました。
関係者によりますと、刑務官は2024年3月ごろ、受刑者3人から京都刑務所での処遇について有利な取り計らいを受ける目的であることを知りながら、現金数十万円を受け取る約束をした疑いが持たれています。受刑者らは、スマートフォンの利用などに関して便宜を求めていたとみられています。
京都刑務所は取材に対し、「拘禁刑の導入1年を迎えてさまざまな取り組みを進めているにもかかわらず、本当に遺憾」としています。一方、今後の見通しや詳細については「現時点でお答えできることがなく、コメントは差し控える」とコメントしています。
京都刑務所の刑務官と受刑者3人を収賄や贈賄などの罪で起訴
京都府京都市山科区にある京都刑務所の刑務官である吉沢峻匡被告(28)が、収賄罪で起訴されました。
起訴状などによりますと、吉沢被告は2026年3月1日、同刑務所に収容されている受刑者3人に対し、生活面や処遇に関して有利な取り計らいをする見返りとして、第三者を介して現金20万円を受け取る約束をしたとされています。受刑者らは、刑務官のスマートフォンを用いて外部と連絡を取るなどの便宜を求めていたとみられています。
京都地検は7月14日に4人を逮捕していましたが、捜査への影響を考慮し、処分時となる8月3日に発表を行いました。地検は4人の認否を明らかにしていません。
また、贈賄罪で受刑者の下浜和希被告(34)と松本優被告(39)の2人が起訴され、ドス・サントス・ウェリントン・ルイス・ヒデアキ・ナガテ受刑者(42)が京都区検から略式起訴されました。
一方、下浜被告と松本被告の代理人弁護士は8月3日に記者会見を開き、吉沢被告から金銭を要求されたと主張して、吉沢被告を特別公務員暴行陵虐罪などで刑事告訴したことを明らかにしました。
本件を受け、京都刑務所の高野洋一所長は、職員が起訴された事実を大変重く受け止めており、公判の状況を見極めつつ事実関係が明らかになった段階で厳正に対処する旨のコメントを出しました。京都刑務所では2014年にも、受刑者への便宜の返礼として賄賂の約束をした刑務官が加重収賄罪で判決を受ける事件が発生しています。


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