【続報あり】JR貨物社員ら3人を逮捕 工事発注めぐり賄賂受け取った疑い 福岡県警

JR貨物九州支社が発注する工事を巡り、業者に便宜を図った見返りに金品を受け取ったとして、福岡県警は23日、JR会社法違反(収賄)の疑いで同支社九州保全技術センター(福岡県北九州市)職員の財前信一容疑者(62)=福岡県福岡市東区=を逮捕しました。

また、同法違反(贈賄)の疑いで、警備会社「EAGLe警備保障」代表取締役の吉村泰容疑者(66)=福岡県飯塚市=と、同社取締役でJR貨物元社員の河野敏昭容疑者(66)=福岡県福岡市東区=の両容疑者を逮捕しました。

警察や捜査関係者によりますと、財前容疑者は2024年から2025年にかけて、同社が発注を予定していた電気関連などの工事を巡り、EAGLe警備保障が下請けとして受注できるよう元請け業者側に働きかけるなどの便宜を図りました。その見返りとして、吉村容疑者らから福岡市などで3回にわたり、現金計90万円を受け取った疑いが持たれています。

福岡県警は情報提供を受けて今年に入り本格的な捜査を開始しており、財前容疑者は逮捕前の任意の事情聴取で現金の受領を認めたとされています。警察は捜査に支障があるとして、3人の認否を公表していません。

JR貨物(本社・東京都)は、1987年4月1日の国鉄分割・民営化に伴い発足した特殊会社です。国土交通省所管の独立行政法人「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」が全株式を保有しており、完全民営化には至っていません。経営自立化に向け、2024年度から2026年度までの期間で計193億円の無利子貸し付けによる支援を受けています。

JR貨物の役職員は公務員ではありませんが、同社を含むJR北海道、JR四国、JR貨物の3社については、JR会社法に収賄に関する規定が設けられています。これら3社の役職員が職務に関して賄賂を受け取るなどした場合、刑事罰の対象となります。このため、一般にこれらの役職員は「みなし公務員」と説明されることがあります。

JR会社法では、職務に関して賄賂を受け取ったり、要求したりした場合、3年以下の拘禁刑などが規定されています。

JR貨物の工事巡る収賄事件で職員側から現金要求か 福岡県警が九州支社を家宅捜索

JR貨物が発注する工事を巡り、業者からわいろを受け取ったとして、JR貨物九州支社職員の財前信一容疑者(62)=福岡県福岡市東区=がJR会社法違反(収賄)容疑で福岡県警察に逮捕された事件で、財前容疑者側から何度も業者に現金を要求していた疑いがあることが警察への取材で分かりました。

福岡県警察は24日、財前容疑者が勤めていた福岡県北九州市門司区にあるJR貨物九州支社の九州保全技術センターを家宅捜索しました。

警察によりますと、財前容疑者は工事を請け負う業者の選定を担っており、2024〜25年、同社が発注予定の電気関連工事をめぐり、工事の計画内容など内部情報を事前に漏らしていました。そのうえで発注権限を持つ立場を利用し、複数の元請け業者に対して特定の警備会社を下請けに入れるよう推奨するなどの便宜を図り、その見返りとして警備会社側から3回にわたり計90万円を福岡県福岡市で受け取った疑いが持たれています。

逮捕容疑となった3回の金のやり取りはいずれも、贈賄容疑で逮捕された警備会社取締役の男(66)と電話をし、財前容疑者側から現金を要求していたとみられています。この男は以前JR貨物に勤めており、財前容疑者と面識がありました。現金90万円は3回すべて福岡県福岡市内の河野容疑者の自宅前で手渡されており、財前容疑者はわいろについて「パチンコや飲食代に使った」という趣旨の説明をしているということです。なお、警備会社が現金を渡すほどの利益が出ないと判断した際には、要求に応じないこともありました。

この業者は2018年からJR貨物の工事に下請けとして関わるようになり、こうした特別な計らいにより、吉村容疑者らの会社はおよそ3年間でJR貨物の関連工事およそ20件、受注総額2000万円分を下請けするなどしたとみられます。

警察は逮捕した3人の認否を明らかにしていませんが、わいろの総額は2018年以降で数百万円にのぼるとみて、全容解明を進めています。

職務不正(賄賂・漏洩など)みなし公務員・団体職員
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